ネオアトランティス基地。飛行場内の一角に空中戦艦。ここはガーゴイルの自室。演説台の前のガーゴイル。
「フフフ・・・・人間の諸君。どうやらヒマを持て余している様だね。いいだろう。
では今日は私の演説でも聞いていき給え。人類がいかに愚かであるかとくと教え・・・・・ん?」
ガーゴイルのズボンの裾を引っ張る者がいた。
「おじちゃん遊んで」マリーだった。
「・・・・・・フフフ。私は今忙しいのだよ。済まないが向こうで遊んでいてくれ給え。」シッシッと追
い払おうとするガーゴイル。
「〜〜〜〜〜〜・・・」ぶす〜っとした顔のマリー。頬を膨らませて歩いていく。
「フウ。全く子供というのは困ったものだ。・・・・・・さて。では始めるとしようか。我々ネオアトラ
ンティスの現在の・・」「ガッシャーーン!!」
音のした方角を見るガーゴイル。マリーがバットを振り終えた姿勢で立っていた。壺が割れている。傍ら
にてん、てんと転がるボール。
「えへへ・・・」目が合うと困った様に笑った。頭を掻くマリー。
「・・フフフ・・・マリー君。済まないがジッとしていてもらえるかな?」「はーい」元気なマリー。
「コホン。待たせたね諸君。ではさっきの続きだが・・・・我々ネオアトラン・・・・」「ドガガアア
ン!!ガランガラン!」
音のした方角を見るガーゴイル。鎧甲冑がバラバラになって倒れていた。自分より大きな槍を持って立っ
ているマリー。「えへへ・・・・」
照れた様に笑うマリー。ガーゴイルの肩がふるふると小刻みに震える。
「フ・・・・・フフ・・フフフ。マリー君。悪いが隣の部屋で私の部下と遊んでいてもらえるかな?・・」
ちょっと声がうわずっているガーゴイル。
「はーい」元気なマリー。ドアを開けて隣りの部屋へ出ていく。「バタン」
「フウ。困ったものだ。だがこんな事ぐらいで取り乱してはネオアトランティスの総統はつとまらんのだ
よ。分かるね諸君?」
「さて、邪魔の無くなったところで今度こそ始めるとしようか。我々ネオ・・」「おい、それは!」
「え?」「ガタン!」「おわあああぁぁ・・・!!!」
隣の部屋で何やら騒がしい声が聞こえたがすぐ静かになった。「あれ?おじちゃんどこいったの?」マリ
ーの声だけがする。
「・・・・・・・・・」ガーゴイルの後ろでに組んだ手が小刻みに震えている。
「フ・・・・フフフ・・・・フフ・・・いかに人類が愚かであるかよく分かって頂けたかな諸君?・・・」
仮面をピクピクと震わせながらガーゴイル。
(何だかよく分からないうちに終わる)
ああっそれにしてもマリーぷりてぃ!